5連休初日は快晴で気分爽快。車で出かけても渋滞だろうしで映画館へ。「ニューワールド」と「Vフォー・ヴェンデッタ」鑑賞
5連休初日の今日は東京もさわやかな風が気持ちいい快晴。車でドラ
イブにでも出かけようかと思ったが、どうせ道は渋滞だろうと取りやめ。
都内の方が空いているだろうと映画鑑賞することに。
ところが、空いていると思った電車は意外にもかなりの混みよう。株主
優待券を利用して見る予定の映画館がある上野も凄い人出で歩くの
も大変。これほど都内が混んでいるとは想像外だった。でも、皆さん買
い物袋を下げている人はあまりいなくて、ただぶらぶらしている感じ。映
画館もそれほど混んでいなかった。といっても上野の映画館はいつもた
いてい空いていて、のんびり見られる穴場なのだが。
今日見たのは4月末に公開が始まったばかりの「ニューワールド」と「Vフ
ォー・ヴェンデッタ」の全く色合いの違う2本。見たかったメインはもち
ろん「ニューワールド」の方で、嫁さんもこれだけ見て、後は買い物などし
てさっさとご帰宅。ナタリー・ポートマンが丸坊主になるアメリカンコミック
の映画である「ヴェンデッタ」のほうにはまるで興味がなかったよう。
というわけでメインの「ニューワールド」は詩的であまりに私的だった戦争
映画である「シン・レッド・ライン」から7年ぶり(といっても「シン・レッド・ラ
イン」自体が20年ぶりという超寡作なのだが)のテレンス・マリック監督
の新作。10年ほど前にディズニーがアニメで製作したこともあるアメリカ
建国時代の神話的物語の実写版。
「アレキサンダー」のコリン・ファレル、「バットマン・リターンズ」のクリスチ
ャン・ベール、「サウンド・オブ・ミュージック」のお父さんクリストファー・プ
ラマーなど演技派の主演陣に、「ラスト・オブ・モヒカン」「ヒート」のウェス・ス
チューディ、ノア・テイラー、ジョナサン・プライスなど個性派が揃う映画フ
ァンにとってはかなり魅力的な映画なのだが、映画館は公開直後なのにガ
ラガラ。松竹・東急系の大劇場チェーンを動員しての公開もこれでは長期
は無理だね。というより、見た上野の映画館ではこのあとに5月13日からも
う別の映画に代わる予定で、公開は2週間だけ。もったいないね。でも客が
来ないじゃ仕方ないしね。テレビの2時間ドラマ並みの映画には大挙して押
し掛ける日本の映画の客ってまさに付和雷同なんでしょう。自分で選ぶこと
はないのでしょう。馬鹿なマスゴミの翼賛報道だけでゴキブリ売国スローガ
ン男小泉をいまだに支持するなんてのがインチキ世論調査で50%なんて数
字を出すほどだしね。
がら空きなだけに135分の大作をじっくりと変ないびきや馬鹿なおばはんの
おしゃべり、ガキの騒ぎに邪魔されることなく楽しめた。ワーグナーとモーツ
ァルトの音楽などを効果的に使った壮麗で美的な音楽、自然の四季の息吹
を精密にどこまでも静謐に描く映像、時々入る詩的なモノローグナレーション、
どこまでもゆったりと大きな時の流れをとらえる編集などうるさくがさつなハリ
ウッド映画とは一線を画す映画。すばらしい映像に浸れる映画である。これは
映画館のスクリーンで見てこそその真価が分かる映画。ビデオで見てはその
10%程度の魅力しか感じないだろう。ストーリーやアクションで見せる映画では
ないからだ。
一方の「Vフォー・ヴェンデッタ」はアメリカンコミックの原作をもとに映画化し
たもの。独裁的な情報統制国家となった近未来のイギリスが舞台で、コミック
にしてはかなりヘヴィーな内容。まあ、それほど政治的に深遠な内容がある訳
ではないが、テロと名がつけばなんでも政治的に抑圧できると思っているよう
なブッシュ政権を制作者たちは揶揄しているのであろうか。そのブッシュ揶揄
以上に独裁者気取りでふんぞり返って税金私物化をしまくっているゴキブリ売
国スローガン男小泉が思想抑圧を法的に画策しようとしている共謀罪が具現
したときの社会がまさにこの「ヴェンデッタ」で表現されているような抑圧社会
だろう。芸術的に優れた作品でなく、この程度のプログラムピクチャー的な映
画が意外にその時代の色合いを表出することがあるのが映画の面白さ。内容
には関係ないのだが、主演(といってもずっと仮面をかぶっているのだが)のV
に扮しているのが「マトリックス」でのエージェントスミスの一度見たら忘れない
特徴的な顔のヒューゴ・ウィーヴィングなのだが、顔を見せる訳でなくもったい
ないというか贅沢なキャスト。あとナタリー・ポートマンが丸坊主になっての体当
たり演技。こちらの映画は「ニューワールド」と打って変わって客は一応入ってい
ました。こういう娯楽作を見てでもいいから、小泉的政治の危険性を少しで感じ
る人が増えればいいことだ。
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