東北ぶらぶら気まま温泉一人旅ドライブその6、鳴子に何回も来ていながらまだ未入湯だった中山平温泉「琢琇」に入り、ヌルヌル湯を体験
17日は雨で遠出する気が起きず、鳴子温泉でのんびり湯巡りすることに。
午前中は宿でダラダラとして、湯に入ったり出たりでゴロゴロ。
鳴子でも「自遊人」無料パスポートを使用出来る旅館が2軒あり、しかも
いずれもまだ未入湯なのでそれらをとりあえず制覇することに。
まずは中山平温泉の「琢琇」へ。鳴子では珍しい秘湯を守る会の宿で、女
性好みのなんだか民芸調の奇麗な宿らしくて人気もあるとか。しかし、入
浴料金が800円とちょっとお高めで敬遠していた。中山平のヌルヌル湯な
ら鄙び系の「東蛇の湯」か「丸進別館」で味わえるからね。でも、無料で入
れるんだから飛んで行きます。
日帰り専用入り口があるらしく、その駐車は琢琇専用かどうかは判然とは
しなかったが、熱帯植物園前にある大きな駐車場へ。その奥に入り口が。
本来のロビー入り口は反対側にあるようでどんな玄関かは結局わからずじ
まい。それにしても混んでいた。日帰り入浴受付にかなりの人が並び、靴
入れはすでに入れるところがないほど。入り口に入ったのが午前11時半頃
だから、普通の旅館の日帰り感覚では日曜日でも当然のことにまだ空いて
いるだろうと予想していたし、がら空きがほとんどの日帰り時間帯の鳴子で
のあの激混みは、鳴子にも客がいるところでは客がいるではないかという点
では新鮮な驚きだった。
混む理由はよくわかる。とにかく館内がきれいで設備が整っているのだ。こ
けし人形などを品よく飾ったインテリアセンスもかなりいい。鳴子で一番数多
く宿泊した鳴子一番の大型旅館鳴子ホテルにも負けないほどだ。鳴子ホテ
ルに宿泊したときには。日帰り時間帯はいつも車でどこかへ出かけていたの
で日帰り客がどの程度いたかはわからないが、鳴子ホテルの素晴らしく大き
く雰囲気のあるそして湯質抜群の湯ではきっと人気があるとは思うが。琢琇
では日帰り客の休憩室も完備されていて、1000円で利用できるようで、受
付すぐそばの休憩室もかなり混んでいて客がゴロゴロしていた。
風呂場は基本的に3カ所だ。受付すぐそばに男女別内湯が。受付は3階のよ
うで、1階に男女別内湯とそれに続く混浴の大露天風呂のある「長生の湯」と
男女別露天風呂のある「鶴亀の湯」がある。鶴亀の湯はいったん外へ出てさ
らに階段を下りた場所にある。湯自体はすべて同じもののようだし、露天二つ
にじっくりと浸かったので受付そばの内湯はパス。そのパスした風呂を見るだ
けは見たが、4〜5人程度の大きさの石作りの湯船だった。
まずは小雨の降る中草履に履き替えて、階段を下りた「鶴亀の湯」へ。入って
びっくり、受付の混みようから想像はできたが、あまり大きくない脱衣所はすで
に服を入れるスペースもなく、ベンチに置くしかなし。そして、亀の甲らの形を
した露天風呂は入る余地のないほどの混み方で裸の男がぎっしり。こんなに混
んだ湯船の状態を見たのは初めてだ。しばらく掛け湯などしていたら、一気に
人数も減ってようやくゆっくりと浸かれる状態に。注入量がそれほど多くなく、
入浴客が多すぎるのか確かにヌルヌル感はあるが、湯温も低く、「丸進別館」
などに比べると期待はずれ。
もう少し熱いのを期待して、今度は混浴大露天風呂のある「長生の湯」へ。こち
らはガラ好き状態。あのいっぱいいた人たちはいったいどこへ行ったのという感じ。
小さめの内湯もあるが、なんといっても売り物の大混浴露天風呂へ。こちらは岩
作りで周りは庭園風になっていて「鶴亀の湯」よりは雰囲気もいいし、何より大き
めがいい。それに湯の注入量もかなりあり、注入口の近くではほどよい熱さの湯
が味わえる。湯は透明で女性にとっては入りにくい露天なのだが、わりに若い女
性が大きめのタオルを使用して入っていた。湯船が大きく、女性内湯から入る部
分がなんとなく女性スペースみたいな感じで、男性陣も露天風呂の男性側だけ
に陣取る感じ。ほどよいヌルヌル感もあり、肌に優しい湯だけにこの大露天風呂
でののんびり入浴はかなり気分良好。湯も一番良いのになぜか不思議に空いて
いたのも良かった。ここが500円なら中山平ではここが良いかとも思うが、800円
となるとちょっと思案のしどころ。館内は設備的にも充実していて、清潔だし宿泊
して食事が良ければ最高の宿だろう。しかし、値段は14000円からと高め。その
値段なら鳴子ホテルのほうがいいな。
PS:この琢琇と言う旅館は鳴子温泉としては唯一「秘湯を守る会」に入ってい
るから相当の老舗だと思っていた。しかし、この原稿を書いてからネットで知っ
たのだが、違うようだ。売りに出されていた旅館を生命保険会社で働いていた
女性が買い取って16年ほど前から新たに「琢琇」と名付けて経営を始めた
かなり新しい旅館のようなのだ。しかし、鳴子温泉では珍しいセンスの良さな
どやはり経営者の手腕が現在のような人気に繋がっているのだろう。素晴らしい
鳴子の温泉と言う資産を活かせばいくらでも旅館を活性化できる良い見本だ。
東鳴子温泉の大沼旅館なども新しい行き方を模索して上手く行っている例か
も知れないが、鳴子には素晴らしい温泉資産を活かせずに旧態依然のままそ
の資産を腐らせている旅館がいくらもある。まったくもったいない。
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コメント
はじめまして。鳴子温泉大好きです。何だか最近温泉番付で横綱になったとかで、、。私はひとり旅なので、敷居が高くなってきています。鳴子では「ゆさや」と「姥の湯」、中山平では「仙庄館」に泊まったことがあります。センスのよさもひとつの売りでしょうが、やっぱり田舎らしい風情を期待して出かけるので、垢ぬけないところがかえって魅力ではないでしょうか?
投稿: いまどき | 2010年4月 7日 (水) 20時28分