あまりのオバカ映画ぶりに唖然とするしかない「ミッドナイト・イーグル」には笑えました。突っ込みながら観るには最高だよ
鳴子温泉へ4連泊の湯治療養に行くのに利用したのがほとんど
初めての経験になる激安の高速バス。新宿西口から午後11時
半出発で、朝5時という超早朝に仙台駅東口に到着するバスで
ある。その出発までどう過ごすかが問題。酒を飲んでいてもい
のだが、トイレなしのバスではあまり飲むのも不安。という訳
で、映画でもそれまで観ていくことに。2本観たのだが、その
うちの1本「ミッドナイト・イーグル」が午後10時終了で、
待ち時間も少なくてちょうど良かった。
待ち時間はちょうど良く、観るのにも株主優待券を使用するこ
とが出来たのだが、その内容にはあまりのアホらしさに唖然と
するだけの久しぶりの超駄作であった。
まあ、日本映画自体最近はあまり観ないのでもっと駄作はいく
らでもあるのだろうが、この映画は松竹が配給の一応は超大作
のようだから、その駄作ぶりはちょっと困る訳だ。
いわゆるジャンルとしてはポリティカル・サスペンスアクショ
ンてなものなのだろうが、あまりに稚拙な政治面での内容、そ
してサスペンスも興奮も何もないお馬鹿なアクション、突っ込
みだらけの設定のアホらしさなどどこまでも隅から隅までとこ
とんのくだらなさ。だいたいこの手のサスペンスアクションと
松竹がまったく相性が悪いのだからもともとが無理なのだ。
それよりなにより、私にとってはサッパリ判らないのが、主演
に起用されている大沢たかお。21世紀に入ってからやたらと
主演作の映画が多いのだが、いくつか観たどれもこれもなんじ
ゃこれはと言いたくなるようなクソ作品ばかり。顔自体がどこ
からみてもハンサムじゃないし、強烈な印象がある訳でもなく
て、田舎あたりにいくらでもいそうなイモ兄ちゃん。演技を観
ても別に特別上手い訳でもなく、パッションを感じる訳でもな
いし、それがどうしてこれほどに起用されるのか、まともなプ
ロデューサーが映画界にいないんじゃないかと疑いたくなるほ
ど。
その俳優起用でプロデューサー能力欠如を典型的に示す映画ら
しく、内容のほうもこれまた脚本段階できちんと脚本をチェッ
クしているのかと疑いたくなる情けないばかりの出来。
まず、アメリカ基地から飛び立ったステルス爆撃機が北朝鮮の
日本に潜入させた工作員が仕掛けた爆弾で北アルプスに墜落す
るのが発端になるのだが、そんな北朝鮮の工作員が簡単に米軍
基地に潜入して最高機密のステルスにたどり着いて、撃墜させ
るだけの爆弾を設置し、時限装置でステルス機に搭載の原爆を
爆発させるなんてことがそもそも現実問題として不可能だろう。
しかも、ステルスが墜落したのに映画のなかでは米軍がまった
く捜索などに動く気配もないアホらしさ。
捜索に動くのは自衛隊だけで、そのうえ、その上その墜落情報
を弱小の写真雑誌の女性記者(竹内結子ね)が嗅ぎ付け、工作
員の一人の隠れ家まで嗅ぎ付けて、隠匿(犯人隠匿の犯罪だろ
うが)までして、工作員の攻撃から拳銃まで発射して対抗する
大活躍ぶりにはあまりの不自然さに唖然。
また、北朝鮮と思われる(映画のなかでははっきりとは明示し
ないのだが)工作員が一対何人いるんだよ。北アルプスの墜落
現場には自衛隊より先に、まるでピンポイントで墜落させたか
のように雪中活動の準備万端でかなりの重火器(一体あれほど
の装備を日本国内に持ち込めると言うんだよ)まで持参してい
るに及んでは馬鹿らしさ満開。
その武装工作員らは墜落機捜索に来たエリート自衛隊をさっさ
とあっさりと壊滅させてしまうのに、カメラマン(大沢たかお)
と後輩の新聞の地方支局記者の武装もしていない二人を何度も
襲撃するのに、殺すことも出来ないそんなアホなとため息が出
て来る馬鹿ぶり。
あと、ひげ面の首相(ひげ面の首相というのもかなり疑問)を
しているのが藤竜也なのだが、なんだかアホのアベシンゾー以
上に馬鹿ぶり発揮なんだよな。いやあ、とにかく笑いどころ満
載のオバカ映画でした。
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