ジョニー・デップがはさみをカミソリに持ち替えて人間の喉を裂きまくるホラーミュージカル「スウィーニー・トッド」は楽しめることは楽しめるが・・
ジョニー・デップがはさみで木を刈り込んでいた「シザーハン
ズ」から、鋭利なひげ剃りで人肉入りミートパイ用に喉を切り
裂きまくる理髪師に扮してダークな世界を歌入りで仲良しのテ
ィム・バートン監督と作り上げた映画が「スウィーニー・トッ
ド/フリート街の悪魔の理髪師」だ。全く中身そのままのタイト
ル。アイドル的デップファンが観たらかなり引いてしまうかも
しれない映画かな。
「眺めのいい部屋」で初めてスクリーンで観た個性派女優ヘレ
ナ・ボナム・カーターもデップに負けず劣らずと言うか、かな
り意識的に役造りに徹していて、二人でダークな連続殺人人肉
入りミートパイ製造販売の血みどろの世界を楽しんで演じてま
すね。ヘレナって英国の超上流出身の文字通りの令嬢だけど、
映画ではかなりポジティブで、面白い映画が多い。現在はティ
ム・バートンと同棲しているんだったかどうか確かバートン監
督の子供を産んでいるから、この映画なんてまさしく夫婦共作
だね。
ティム・バートン監督って基本的には駄作がないので、今回も
期待ほどではなかったが裏切らないですね。ミュージカル版の
映画化のようだが、ミュージカルにこだわる必要があったのか
なというのが一番の不満。デップが復讐の一心でカミソリ片手
に妻を奪った判事(アラン・リックマンが憎まれ役をいつも通
りに好演)を殺すまで、恋人的になってしまったミートパイ売
りのヘレナの商売の手伝いで、独りでやって来た理髪の客の喉
を次々に掻き切ってはミートパイ用の肉にすると言うかなり危
ない素材。
私にとってはミュージカルはMGMのあの極彩色の明るいもの
が最高で、今回の素材などミュージカルには一番不適合。殺し
ているのに歌ったりするとドッチラケになってしまう。ホラー
サスペンスとしてきちんとしたドラマ構成にしてほしかったな。
でも、セピア調というよりほとんどモノクロに近い色調に調整
した画面の美しさ、ロンドンの街の造り込みなどさすがバート
ン監督のこだわり爆発で、巻頭のタイトルから大いに楽しめる。
でも楽しめない人も多いだろうな。カミソリで喉を切り裂くシ
ーンは拳銃で殺すとかのシーンより、観ていて痛みが伝わり過
ぎなんだよね。これ観たら、怖くて散髪屋さんに行くと、ひげ
剃りは安全剃刀でやってくださいと言いたくなること請け合い。
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