南東北湯治主体温泉巡り10日間その10、肘折温泉共同浴場「河原の湯」
肘折温泉には各旅館が引いている共同源泉を組合源泉と言って、
組合源泉2号、3号、4号(1号もあったそうだが、他の共同
源泉に影響が大きく現在は使用していないのだとか)とあって、
他に「上の湯源泉」、いくつかの旅館が持つ独自源泉がある。
しかし、どの湯も基本的にはナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉
で、わずかの違いしかなく、独自源泉と言っても顕著に違う訳
でもない。
「河原の湯」は肘折温泉街の中心部から「いでゆ館」方面に行
き、「元河原湯旅館」の少し先の路地にあり、見つけにくい。
規模は3カ所の共同浴場の中でも一番小さな共同浴場。名前が
示すように川のすぐそばにある。肘折温泉のこの「河原の湯」
ともうひとつの「疝気の湯」は一応200円で入浴出来ること
になっているが、「上の湯」のように積極的に開放されていな
くて、基本は地元民の湯扱いで、電子キーで施錠されている。
入浴するには近くの店の人に開けてもらって入るしかなく、ち
ょっと面倒だし、敷居が高い共同浴場である。
湯は組合3号源泉使用で、男女別内湯のみ。風情も何もない素
っ気ない建物で、簡単な脱衣場に浴室の3分1程度の2人程度
が頃合いの小振りなコンクリの湯舟と実にシンプル。天井が高
いので圧迫感はそれほどないが。
利用者が昼間は少ないのか、劇熱のときもあるようで、昨年入
浴した時は足を入れるの困難だったが、今回は適温で濃厚な湯
がゆっくり味わえた。
鄙びた湯治宿が軒を並べる雰囲気が売りの肘折温泉だが、宿泊
先の宿ではADSLで無線LAN接続が出来たり、宿泊先旅館から
借りる共同浴場のキーが電子式のカードキーなんてハイテクで、
古さと新しさを同居して、なかなかの楽しい温泉でもある。
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