TOBされることになった持ち株のひとつ「丸誠」を今日すべて売却。短い期間しかないのにTOBに応募する面倒臭い手続きなんかやっていられる訳なく、市場で売却だよ
13日にIRの発表があり、持ち株のひとつである総合ビル
メンテナンス企業「丸誠」が高砂熱学によりTOBされるこ
とになった。まあ、財務抜群、キャッシュリッチでありな
がら売買閑散の優良地味銘柄には最近ありがちな買収劇だ。
このTOBってものに持ち株で遭遇したのはこれで3回目。
昨年にひとつあったばかりでやはり最近増えているんだろ
うな。
昨年TOBされた企業は全株TOB対象で、TOBされた企業は
上場廃止になった(この形が多くて判りやすい)のだが、
今回は発行株式の66%までを600円で(発表日の株価
は440円)買い上げるっていうものだが、TOBされるほ
うの「丸誠」は上場廃止ではなく、そのまま上場というこ
とで、処理にちょっとだけ(実質10分間ほど)悩んでい
た。
というのも、TOBに応じて買い上げてもらう手続きが実に
面倒臭いからだ。個人株主を完全に無視したやり方なんだ
なこれが。まずはそのTOB交渉を担当した証券会社にまず
は口座を作らなければならない(私自身はすでにネット証
券で4社に口座を作って利用しているからもうほかの証券
会社の口座は不要)のだ。で、その証券会社がSMBC日興
証券ってとこ。そのサイト見てみれば、なんと証券口座の
維持のために年間3000円の料金が必要(口座にある程
度の金額を保有していれば無料になるようだが)という大
昔の証券会社並(昔は確かそんな料金が必要だったかなと
うろ覚え。その対価として毎号の四季報を無料でくれたの
だが)なのだ。1999年10月のネット売買完全実施の
時からネット証券しか利用していなくて、もちろんすべて
口座管理費用は無料で、それ以来13年ほど証券会社の窓
口に行ったこともない。
それが、単に持ち株のひとつを売却処理するためだけに、
口座を新規に作り、そのために口座管理費まで払わなけれ
ばならないなんて馬鹿の極みだ。しかもその手続きが超面
倒臭いのだ。
その手続きとは
◆◆◆◆◆◆◆
1.SMBC日興証券に口座を開設
(既にSMBC日興証券の口座をお持ちの場合は不要です)
2.SMBC日興証券に公開買付応募申込書を請求
3.SMBC日興証券に該当銘柄を移管
(移管書類はこちらの「移管」からご請求いただけます)
4.SMBC日興証券に公開買付けの応募申込書を提出
◆◆◆◆◆◆◆
と実に面倒なのだ。口座を開くだけでかなりの日時がかかり、
そのあとに応募申し込み書を請求し、持ち株のある証券会社
から移管(そのための手続きも必要)して、そしてようやく
日興証券に買い付けの応募申込書を提出出来るのだ。
しかし、その応募申込書を提出する期限が3月2日だ。ふざ
けんじゃないよということだ。テメエらの御都合で勝手にす
る買収なのに、その面倒臭い手続きがわずか2週間ほどの猶
予しかないのだ。つまりは個人投資家のことなど何も考えて
いない証左。手続き期間など今回の場合なら3月いっぱいぐ
らいの期限にするのが本来だろうが。
で、昨年の上場廃止になった銘柄も同じようなもので、同じ
ような手続きが完璧にめんどうなので、当然のように株式市
場で売却した。今回は上場廃止でないので、3月末の高額配
当も得るつもりなら売却せずにずっと持ち続けるのもありな
のだ。しかもその後TOB価格の600円より上昇する可能性
もある訳だから。
しかし、その反対に一気に600円より下落の可能性も大き
い訳で神のみぞ知るだ。まあそこで昨夜はちょっと思案して、
やはり手続きは完全に面倒臭いし、持ち株のほとんどを昨年
末に買ったばかり(平均418円ほど)で、1ヶ月半ほどで
実質40%ほどの上昇で売却出来る訳なので、結局すべての
持ち株の売却に決定し、昨夜ネット証券で早速指値で売り注
文を入れておいた。
その売り注文価格は昨年のTOBの経験もあり、TOB価格60
0円より下の599円にしておいた。しかし、午前9時の板
状況を見ていると、意外に売り物が多く、597円に多く、
買い板は597円、596円でその597円の売り板と対抗
出来る感じ。ということは599円の売り指値では売れない
可能性もあるかと、場の始まる直前の午前8時58分頃に急
遽売り指値を599円から596円に変更しておいた。
で、9時19分に今日の初値596円が付き、持ち株すべて
が指値通りに596円で売却となった。その後きっと599
円あたりに行くんじゃないかと思っていたら、意外や意外で
その初値が今日の最高値で、以後ずっと570円台で終始し、
安値が567円あり、終値は578円だった。
TOBに応募すれば当然に600円で売れる訳なのに、かなり
の株数が570円台で売却注文が出ていたということは、結
局はTOBに応募するのが面倒臭いことに尽きるのではないだ
ろうか。その面倒臭いのを回避するために少しぐらい利益が
少なくなっても市場で売却するのを選んだ個人投資家が実に
多かったと思われる訳だ。
ところで、持ち株にはこの「丸誠」に似た高配当、財務良好、
低PBR、超閑散売買の銘柄が多いんだが、大企業の方々お願
いです。濡れ手で泡でゴチソウが手に入りますから、ぜひと
も興味のあるキャッシュリッチな中小企業をどんどんTOBし
てください。
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